「計算力学技術者固体」カテゴリーアーカイブ

S78計算力学固体2級標準問題集第9版調査_11章解説比較

11章の解説を比較します。比較対象は、第8版。

第8版の11-20が抜けていたので、追記した(2016/11/01)

第8版 第9版 第8版解説 第9版解説
11-1 11-1ヤング率->縦弾性係数、問題文体言止め->「である」を追加。 (-) キーワード変更

「理論式による検証」->「理論解との比較」

以下変更

「公式集8.1参照」->「公式集7.1参照」

11-2 11-2一次軸対称要素->軸対称要素、ヤング率->縦弾性係数、問題文体言止め->「である」を追加。 (-) キーワード変更

「理論式による検証」->「理論解との比較」

11-3 11-3ヤング率->縦弾性係数、問題文体言止め->「である」を追加。 (-) キーワード変更

「理論式による検証」->「理論解との比較」

以下追記

「次に、公式集」->「次に理論解は公式集」

11-10 11-4 (-) 全く同じ
11-5 11-5 (-) 全く同じ
11-6 11-6 (-) 全く同じ
11-7 11-7 (-) 全く同じ
11-9 11-8図中の「はり1」、「はり2」を新たに参照。断面直径と長さを削除。「はり2の他端」->「はり2の端部」、力1N->引き張力(図中も) (-) キーワード変更

「定性的評価による検証」->「フリーボディダイアグラムによる検証」

解説全体を詳しく丁寧にした。詳細は略。

梁1が曲げモーメントを受ける理由が記載されていない->力の釣合いに基づいて、梁1に曲げモーメントが作用する理由を解説している

11-8 11-9変位の分布グラフを大幅に変更。横軸が、「X方向」->「固定端からの距離」、縦軸が、「板中心線上負荷方向変形量」->「板中心線上負荷方向変位」(文字を書く向き下から上へ)、横軸に目盛りを追加。データをプロットしたグラフの線が原点を通るように変更。グラフの縦軸の位置を固定端に一致させた。グラフの線上の全てのマークが削除された。 (-) 全く同じ
11-4 11-10 (-) 全く同じ
11-12 11-11 (-) 全く同じ
11-14 11-12ヤング率->縦弾性係数、kgf/mm2->MPa (-)  以下変更

「ヤング(Young)率」->「縦弾性係数(ヤング率)」

kgf/mm2->MPa=N/mm2

kgf->N

kgf/mm2->N/mm2=MPa

以下末尾に追記

「尚、kgf/mm2は、工学単位における縦弾性係数、応力の単位である。」

正解を④->②に変更。

11-15 11-13mm->m。ヤング率->縦弾性係数、kgf/mm2->MPa。選択肢①でN/mm2->N/m3。g/cm3->kgf/m3。kgf・sec3/mm4->kgf・s2/m4 (-) kgfをNに変更する事により質量の単位が、「kgf/(mm/sec2)」->「kg」に変更された。それに伴い説明文を全面的に変更。

正解を③->④に変更。

11-16 11-14応力境界条件->荷重境界条件。ヤング率->縦弾性係数 (-) 以下変更

「ヤング率」->「縦弾性係数」

「EAL」->「EAl

「応力境界」->「荷重境界」

11-17 11-15ヤング率->縦弾性係数 (-) 以下変更

「ヤング率」->「縦弾性係数」

11-18 11-16 (-) 全く同じ
11-19 11-17
11-11(FEM解析結果の特徴) 削除
11-13 9-12
11-20(V&V) 削除

S77計算力学固体2級標準問題集第9版調査_10章解説比較

10章の解説を比較します。

第8版 第9版 第8版解説 第9版解説
12-12選択肢③の4番目が3)->2) 10-1 (-) 全く同じ
12-13 10-2 (-) 全く同じ
12-10 10-3 (-) 全く同じ
12-11 10-4 (-) 全く同じ
10-2 10-5 (-) 全く同じ
10-9 10-6 (-) 全く同じ
5-21 10-7 (-) キーワード変更

「誤差」->「応力集中部のメッシュ分割」

5-22 10-8 (-) キーワード変更

「誤差」->「応力集中部のメッシュ分割」

5-20 10-9 (-) キーワード変更

「誤差」->「応力集中部のメッシュ分割」

10-8 10-10 (-) 全く同じ
10-11 10-11 (-) 全く同じ
7-7 10-12 (-) 全く同じ
10-3 10-13 (-) 全く同じ
10-4 10-14 (-) 全く同じ
10-5 10-15 (-) 全く同じ
10-7 10-16 (-) 以下追記

「正規化座標系」->「正規化局所座標系」

「ゆがみは」->「ゆがみ(skew)は」

「要素のアスペクト(aspect)比」->「要素の縦横の寸法比であるアスペクト比(aspect ratio)」

最後の1文。「台形の要素の上辺…チェック項目になり得る」

10-12 10-17 (-) 全く同じ
10-13 10-18 (-) キーワード変更

「メッシュ生成」->「メッシュ作成」

10-14 10-19 (-) キーワード変更

「メッシュ生成」->「メッシュ作成」

10-15 10-20 (-) キーワード変更

「メッシュ生成」->「メッシュ作成」

12-1 10-21 (-) STLに関する説明追記。多いので省略。

 

12-4 10-22 (-) 参照する問題番号が変更されたり、削除された事による変更。

以下変更

「解答・解説参照」->「解説参照」

12-5 10-23 (-) 全く同じ
10-27 10-24 (-) 全く同じ
10-25 10-25 (-) 全く同じ
10-26 10-26 2箇所、線->面。誤記訂正と思われる。 (-) 全く同じ
10-27(新規)品質の悪いCADデータ
10-28(新規)CADから読み込んだデータの修正
10-29(新規)アセンブリ
10-16 10-30 (-)  キーワード変更

「出力関係」->「出力する物理量」

10-31(新規)出力する物理量
6-10 10-32 (-) キーワード変更

「数値積分」->「応力の出力」

6-14 10-33問題文冒頭 ガウスの数値積分->応力評価 (-) キーワード変更

「補間」->「応力の出力」

以下変更

「ガウス(Gauss)の」->「ガウスの」

「応力・ひずみマトリックス」->「応力-ひずみマトリックス」

「評価できる。」->「評価できるが、」

10-34(新規)ひずみ・応力の出力
10-35(新規)異種材料境界の応力の出力
10-21 10-36 (-) 全く同じ
10-22 10-37 (-) 全く同じ
10-23 10-38 (-) 全く同じ
10-18 10-39 (-) 全く同じ
10-17 10-40 (-) キーワード変更

「結果表示」->「応力ベクトル図」

10-19 10-41 (-) キーワード変更

「結果表示」->「応力ベクトル図」

10-20 10-42 (-) キーワード変更

「結果表示」->「コンタ図」

10-24 10-43引っ張られ->引張られ (-) キーワード変更

「可視化方法」->「コンタ図」

10-1(メッシュ作成上の注意) 削除
10-6(メッシュ作成上の注意) 削除
10-10 7-12

S76計算力学固体2級標準問題集勉強法について_01

このテーマのブログ投稿数が、本投稿で76になりました。調査を続けて来て色々と見えて来た事が有ります。

先ず、索引は未だ4章迄しか出来てませんが、これは自分の勉強の指針として非常に役立つと思います。この索引には、参考文献において扱っているページも明示しております(まだ不十分です。追々充実させます)。

索引は問題の索引と解説の索引と有ります。問題の索引の方が当然単語数が少ないです。

索引の単語から自分の知らない単語、理解が不十分な単語を抜き出します。そして、その単語を狙い撃ちで、参考文献の該当箇所を読みます。最初に問題の索引の単語のうち知らない物を無くします。次に解説の索引の単語のうち知らない物を無くします。必ずこの順番できっちりやらないといけない訳でも無いと思いますが。

以上の事を実施すると標準問題集を読む助けになると思います。標準問題を読む中で、自信の無い単語を索引を元に参考文献で確認すると良いと思います。

参考文献のうち、索引のヒット率が高い物が購入する上でコストパフォーマンスが良いとも言えます。

まだまだこれからですが、今後も情報を充実させて行きたいと思います。目指せ2級全員合格!

S75計算力学固体2級標準問題集第9版調査_4章解説索引

4章の問題と解説の索引です。第8版は関係有りません。

項目 ページ
3節点三角形要素 44
3節点三角形要素 195
3節点三角形要素 196
4節点四面体要素 196
Bマトリックス 195
Complementary Energy 192
Dマトリックス 195
FEM 36
FEM 189
Galerkin 189
Gauss-Seidel 189
Hooke 192
Method of weighted residual 189
Potential Energy 192
Rayleigh-Ritz 189
一次微分 44
一次要素 43
エネルギー原理 39
エネルギー原理 192
エネルギー原理 193
エネルギー方程式 42
応力-歪関係 191
応力-歪関係 192
応力-歪関係式 41
応力-歪関係式 42
応力-歪関係式 46
応力-歪関係式 193
応力-歪関係式 196
応力-歪曲線 191
応力-歪マトリックス 42
応力-歪マトリックス 45
応力-歪マトリックス 46
応力-歪マトリックス 195
応力-歪マトリックス 196
応力-歪マトリックス 196
応力ベクトル 196
応力法 39
応力法 192
重み 36
重み 189
重み関数 42
重み関数 189
重み関数 190
重み関数 194
重み付き残差法 36
重み付き残差法 42
重み付き残差法 189
重み付き残差法 190
重み付き残差法 193
重み付き残差法 194
外力 40
外力 193
ガウス・ザイデル法 36
ガウス・ザイデル法 189
加工硬化係数 196
荷重-変位線図 191
荷重境界条件 196
荷重の釣合い式 40
荷重ベクトル 49
荷重ベクトル 196
仮想応力 192
仮想仕事の原理 39
仮想仕事の原理 40
仮想仕事の原理 41
仮想仕事の原理 42
仮想仕事の原理 192
仮想仕事の原理 193
仮想仕事の原理 194
仮想歪 42
仮想歪 192
仮想歪 193
仮想表面力 192
仮想変位 40
仮想変位 41
仮想変位 42
仮想変位 193
仮想変位 194
ガラーキン法 36
ガラーキン法 189
ガラーキン有限要素法 190
幾何学的境界条件 49
幾何学的境界条件 196
既知 49
既知 196
境界条件 189
境界条件 193
境界条件-拘束 49
境界条件-表面力 41
境界条件-表面力 49
境界条件-変位 41
境界条件-変位 42
強形式 36
強形式 190
強制変位 37
強制変位 190
強制変位 191
近似解 36
近似解 39
近似解 189
近似解 192
近似関数 189
近似方程式 36
近似方程式 189
形状関数 43
形状関数 44
形状関数 45
形状関数 190
形状関数 194
形状関数 195
形状関数 196
厳密解 189
格子 189
格子点 189
剛性 191
構成方程式 42
剛性方程式 47
剛性方程式 195
剛性方程式 196
剛性方程式 196
剛性マトリックス 44
剛性マトリックス 48
剛性マトリックス 193
剛性マトリックス 195
剛性マトリックス 196
剛性マトリックス 196
構造問題 48
構造問題 49
剛体変形 196
降伏応力 45
降伏応力 196
誤差 36
コンプリメンタリエネルギー 38
コンプリメンタリエネルギー 192
最小コンプリメンタリエネルギーの原理 192
最小ポテンシャルエネルギーの原理 39
最小ポテンシャルエネルギーの原理 192
最小ポテンシャルエネルギーの原理 193
最小ポテンシャルエネルギーの原理 36
材料定数 45
材料定数 196
座標関数 189
差分法 36
差分法 189
三角形要素 50
三角形要素 194
残差 189
残差 194
試験関数 189
仕事-応力のなす 193
仕事-外力のなす 193
仕事-体積力のなす 42
仕事-体積力のなす 193
仕事-内力のなす 193
仕事-表面力のなす 42
仕事-表面力のなす 193
質量保存式 42
支配方程式 36
支配方程式 189
支配方程式 195
支配方程式 196
四面体 196
四面体要素 50
弱形式 190
重心 50
重心-三角形 196
重心-四面体 196
収束 196
自由度 48
自由度 50
初期応力 42
初期歪 42
初期歪 193
垂直歪 44
正規化局所座標 194
正規化局所座標 195
静的線形弾性問題 42
積分 44
積分方程式 189
節点物理量 194
節点変位 39
節点変位 43
節点変位 192
節点変位 194
節点変位 196
節点変位ベクトル 195
節点力 196
線形三角形要素 45
線形三角形要素 195
線形弾性体 38
線形弾性体 192
線形弾性問題 191
線形弾性問題 192
全体座標系 194
全体座標系 195
剪断歪 44
塑性状態 196
ソリッド要素 44
対角項 48
対角項 196
対称-剛性マトリックス 196
対称-マトリックス 48
体積座標 50
体積座標 196
体積中心 50
体積力 41
体積力 193
縦弾性係数 37
縦弾性係数 40
縦弾性係数 45
縦弾性係数 46
縦弾性係数 191
縦弾性係数 192
縦弾性係数 196
縦弾性係数 196
単軸引張 191
弾性係数 196
弾性問題 193
弾塑性解析 196
力の釣合い式 193
釣合い 190
釣合い式 192
釣合い状態 40
釣合い状態 193
釣合い方程式 41
釣合い方程式 42
釣合い方程式 193
釣合い方程式 194
定式化 36
定式化 39
定式化 189
定歪要素 195
電磁場問題 189
等価節点力ベクトル 49
等価節点力 39
等価節点力 42
等価節点力 192
等価節点力 193
等価節点力ベクトル 196
等方弾性体 45
等方弾性体 46
等方弾性体 196
トラス構造 40
トラス構造 50
内挿 194
内挿補間 195
内力 40
内力 193
二次元弾性問題 38
二次元弾性問題 44
二次元弾性問題 45
二次元弾性問題 46
熱伝導問題 189
熱伝導問題 190
熱流束 42
発熱率 189
ばね 192
ばね系 49
ばね係数 196
ばね定数 39
汎関数 36
汎関数 189
微小変形問題 194
歪-変位関係式 41
歪-変位関係式 42
歪-変位関係式 193
歪-変位関係式 195
歪-変位マトリックス 42
歪-変位マトリックス 44
歪-変位マトリックス 45
歪-変位マトリックス 194
歪-変位マトリックス 195
歪エネルギー 37
歪エネルギー 38
歪エネルギー 40
歪エネルギー 190
歪エネルギー 191
歪増分 193
歪ベクトル 195
非零成分 48
非線形弾性体 38
非線形弾性体 192
非対角項 196
非対称-マトリックス 48
非定常熱伝導問題 189
微分方程式 36
微分方程式 39
表面力 42
表面力 194
表面力境界条件の境界 194
表面力指定境界 193
部材 40
フックの法則 42
フックの法則 190
フックの法則 191
フックの法則 192
部分積分 36
部分積分 190
部分積分 194
平面応力 196
平面応力状態 46
平面応力状態 196
平面歪 46
平面歪 196
平面歪 196
変位 44
変位-節点 195
変位-要素内 195
変位関数 194
変位境界条件 196
変位ベクトル 45
変位ベクトル 49
変位ベクトル 50
変位ベクトル 196
変位法 39
変位法 192
偏微分方程式 36
偏微分方程式 189
変分 39
変分 189
変分 192
変分原理 36
変分原理 189
ポアソン比 45
ポアソン比 46
ポアソン比 196
方向余弦 194
補仮想仕事の原理 39
補仮想仕事の原理 192
補間 194
ポテンシャルエネルギー 38
ポテンシャルエネルギー 39
ポテンシャルエネルギー 40
ポテンシャルエネルギー 189
ポテンシャルエネルギー 192
ポテンシャルエネルギー 193
マトリックス代数 39
マトリックス代数 192
未知 196
未知関数 189
未知数 39
未知数 50
メモリ容量 36
面積座標 50
面積座標 196
有限要素法 36
有限要素法 39
有限要素法 48
有限要素法 189
有限要素法 192
要素 43
要素剛性方程式 196
要素剛性マトリックス 49
要素剛性マトリックス 195
力学的境界条件 49
力学的境界条件 196
離散化 36
離散化 189
離散化 192
離散化解析 189
領域 36
レイリー・リッツ法 36
レイリー・リッツ法 189
連続体 36
連続体 39
連続体 189
連続体 192
連続体力学 189
連立一次方程式 39
連立一次方程式 189
連立一次方程式 192
連立方程式 189

S74計算力学固体2級標準問題集第9版調査_2章0.2%耐力

問2-5の0.2%耐力について調査をしました。

標準問題集第9版の解説では

アルミニウム合金、銅合金などでは、明確な降伏点を示さず、図のような応力-歪曲線となる。この場合、一定の永久歪(例えば0.2%)が生じる応力F:耐力(0.2%耐力)を降伏点の代わりに用いる。

(1)「演習形式 材料力学入門」,寺崎俊夫,1992,共立出版.

耐力(proof stress) (0.2%) σ0.2 塑性歪εpが0.2%になる応力のことで、降伏点を明瞭に示さない材料の降伏強さとして使用される。

(2)「塾長秘伝 有限要素法の学び方!―設計現場に必要なCAEの基礎知識」,CAE懇話会関西解析塾テキスト編集グループ,2011,日刊工業新聞社.p138

アルミのように明確な降伏応力が表れない場合は、降伏応力の代わりに0.2%耐力(荷重を除いた時の永久歪が0.2%となるときの応力)を用いる事が多い。

(3)「理論と実務がつながる 実践有限要素法シミュレーション―汎用コードで正しい結果を得るための実践的知識」泉聡志,酒井信介,2010,森北出版.

アルミニウム合金やクロムモリブデン鋼は、図B.4のように明確な降伏点を示さない。その場合、塑性ひずみが0.002となった場合の応力(0.2%耐力)を降伏応力として用いる。

(4)「強度設計のミスをなくす CAEのための材料力学」遠田治正,2015,日刊工業新聞社.

弾性域と塑性域の境目は、ごく少数の材料以外では明確に分からない。それだと設計に困る事も有るので、工業的には境目を「0.2%塑性歪発生応力」と定義し、これを耐力σyと呼んでいる。耐力の値を求めるには、わざわざ除荷する必要は無く、引張力を負荷し続けて応力-歪線図を描かせた後、0.2%塑性歪の位置から弾性域の直線に平行な直線を引いて、交点の応力を求めれば良い。

耐力σy = 0.2%塑性歪発生荷重/初期断面積

(5)「図解 設計技術者のための有限要素法はじめの一歩 」栗崎彰,2012,講談社.pp65-66.

よって、非鉄金属材料のように降伏点を持たない材料の降伏点は、永久歪が0.2%(0.002)になる部分を降伏点として、強度検討の基準応力とします。

樹脂材料も降伏点が有りません。よって0.2%の永久歪を降伏点とするのは、非鉄金属材料と同様です。

(6)Wikipedia英語版Yieldの項

Offset yield point (proof stress)
When a yield point is not easily defined based on the shape of the stress-strain curve an offset yield point is arbitrarily defined. The value for this is commonly set at 0.1 or 0.2% plastic strain. The offset value is given as a subscript, e.g., Rp0.2=310 MPa. High strength steel and aluminum alloys do not exhibit a yield point, so this offset yield point is used on these materials.

オフセット降伏点(耐力)
降伏点を容易に応力 – ひずみ曲線の形状に基づいて定義されていない時に、オフセット降伏点は、任意に定義されています。この値は、一般的に0.1または0.2%の塑性ひずみに設定されている。オフセット値は、下付き文字として指定され、例えば、Rp0.2=310 MPaである。高強度鋼及びアルミニウム合金は、降伏点を示さないので、このオフセット降伏点は、これらの材料に使用されている。

S69計算力学固体2級標準問題集第9版調査_9章解説比較

9章の解説を比較します。比較対象は、第8版。

第8版 第9版 第8版解説 第9版解説
9-3 9-1 (-) 以下変更

「一般に、構造解析の基礎となる平衡方程式は2階偏微分方程式であり、数学的にはこの方程式の解は、ディリクレ(Dirichlet)型及びノイマン(Neumann)型の2種類の境界条件を与えることで解くことができる。構造解析においては、ディリクレ型の境界条件とは、」->「有限要素法による構造解析の境界条件としては、変位境界条件と荷重境界条件がある。変位境界条件は、」

「ノイマン型の境界条件とは、」->「荷重境界条件とは、」

「負荷することに相当する。」->「負荷することである。」

「変位拘束条件を課す(ディリクレ型)境界」->「変位拘束条件を課す境界」

「表面力を負荷する(ノイマン型)境界」->「表面力を負荷する境界」

「右辺第1項も」->「右辺第1項は」

「t,bはそれぞれ」->「添え字t,bはそれぞれ」

以下追記

「解くことも多い」->「解くことも多い(問5-16、問5-17解説参照)」

以下変更

「その点のモーメントが」->「その点の反モーメントが」

9-4 9-2 (-)
9-5 9-3 (-)
9-6 9-4 (-)
9-32 9-5 (-) キーワード変更

「拘束条件」->「変位境界条件」

9-7 9-6 (-)  以下変更

「前述のように」->「問5-18~問5-20の解説に示すように」

以下追記

「ここで変位の」->「ここでtを表面力ベクトル、bを他正規力ベクトルとし」

以下変更

「低次要素」->「線形要素」2箇所

「総荷重を各節点に均等に振り分けることで等価節点荷重を求める事が出来る」->「各要素に負荷される分布荷重を、図(a)のように各要素の節点に均等に振り分け、これを重ね合わせ、(b)のように等価節点荷重を求める。」

図(a)と図(b)追加。

9-8 9-7 (-)
9-9 9-8AとBの点の位置の記述が背景薄墨から黒になり、文字が殆ど見えなくなった (-)
9-10 9-9全てのI->i、J->j、K->k。大文字->小文字 (-) 以下変更

全てのI->i、K->k。大文字->小文字

以下変更

「が得られる」->「③が正解である」

以下追記:別の解法が紹介されている。量が多いので省略。

9-11 9-10 (-) 全く同じ
9-12 9-11 (-) 全く同じ
11-13(8/13訂正) 9-12 (-) キーワード変更

「荷重条件の検証」->「荷重条件」

以下追記

「問9-7解説に示すように、①の方法では」->「①の方法では」

以下削除

「①の方法では、上辺端部の集中荷重が大きくなり」->「①の方法では、」

9-13 9-13 (-) 全く同じ
9-18 9-14 (-) 8版では問9-18単独で解説が用意されていた。

9版では、問9-14,15,16,17の解説が合体されている。

問9-18の解説文2/2は9版の解説でほぼ完全に掲載されている。解説文1/2は9版の解説の第1文に意訳して掲載されている。

9-15 9-15 (-) 基本的に同じ。

問9-16と問9-17は「題意どおり」と纏めての扱いが別々の扱いに変更。

「問9-16は回転自由度を有する対称条件」

「問9-17は反対称条件の問題であり、」

9-16 9-16
9-17 9-17
9-19 9-18 (-) 以下追記

「下面の一部」->「下面の一部(AB間)」

以下訂正

「垂直方向拘束する」->「垂直方向拘束しない」

9-20 9-19 (-) 全く同じ
9-21 9-20P(大文字)->p(小文字) (-) 以下変更

「X」->「x」

「Y」->「y」

9-24 9-21 (-) 第一段落削除(問9-14~17の解説の繰り返しになる為だと思われる)
9-26 9-22 (-) 全く同じ
9-27(2016/09/12訂正) 9-23 (-) 全く同じ
9-28 9-24
9-29 9-25
9-30 9-26
9-31 9-27 (-) 全く同じ
9-33 9-28 (-) 全く同じ
9-34 9-29
9-35 9-30
9-36 9-31
9-37 9-32大文字->小文字、U->u、V->v、Y->y、Θ->θ (-) 以下変更

「X」->「x」

「Y」->「y」

「V」->「v」

9-38 9-33大文字->小文字、Z->z (-) 以下変更

「Z」->「z」

「多点拘束」太字->標準字

9-1 5-13第2種->ノイマン、第1種->ディリクレ。8版は、第1種=Dirichlet、第2種=Neumannを明記。
9-2 5-15第1種->ディリクレ。8版は、第1種=Dirichletを明記。
9-14(対称条件) 削除
9-22(対称条件) 削除
9-23(対称条件) 削除
9-25(対称条件) 削除

S73計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問2-7(修正)

問2-7は問題文が第8版の問2-8から改訂された為解き直しました。

3分25秒で解きました。
ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のポイントは、「微小ひずみ」、「x, y, z座標系」、と「正しいもの」です。偏微分の変換式に基づいて歪を計算する問題です。

歪と変位の関係式を覚えていればそれで済む問題です。

\(\varepsilon_x = \frac {\partial {u}}{\partial{x}}\)ですので、uをxで偏微分すると10-3だけが残ります。この時点で選択肢は②と③だけが残ります。

②と③の選択肢で次を読むとεyの値に差が有りますのでこれを計算します。\(\varepsilon_y = \frac {\partial {v}}{\partial{y}}\)ですので、vをyで偏微分すると4×10-3だけが残ります。それを満足するのは選択肢③だけです。

解説を読んだ上での考察:

歪には工学ひずみと歪テンソルの2種類が有ります。実は第8版では、歪テンソルでの出題でした。第8版の問題文の「微小ひずみテンソルとして与えられる」が第9版では「微小ひずみとして与えられる」に変わってます。選択肢の係数も剪断歪が2倍になってます。歪テンソルは剪断歪が工学歪の1/2です。第9版では「工学歪」とはっきり書いて欲しかった処です。第9版で出題の題意が変わった理由は、恐らく有限要素法では「工学歪」が使われているからでしょう。

「計算力学 有限要素法の基礎(第2版)」竹内則雄,樫山和男,寺田賢二郎,2012,森北出版.
のp123では、確かに工学歪が使われています。

「塾長秘伝 有限要素法の学び方!―設計現場に必要なCAEの基礎知識」CAE懇話会関西解析塾テキスト編集グループ (著), 小寺 秀俊 (監修),2011,日刊工業新聞社.
のp44でも工学歪です。

他にももう1冊で確認が取れました。

S72計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問2-6(新規)

問2-6を解き忘れていた事に気づきましたので解きます。

6分35秒で解きました。
ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のポイントは、「平面問題」、「30度回転」、と「選択肢に『いずれでも無い』が有ること」です。変換式の係数を特定する問題です。

二次元応力の座標変換の問題です。すぐに公式集に公式が載っている事に気づきました。公式集は、試験中に参照可能です。2.2.1式が直ぐに見つかりました。

sin2θとcos2θが出てきます。cosの2倍角の公式は覚えている積りでしたが、今確認したらsinの方の式でした。でもsin30°とcos30°は覚えてます。昔図2-6-1のようにして覚えましたよね。

sincos30deg

図2-6-1

sin30°=1/2で、cos30°=\(\frac{\sqrt{3}}{2}\)ですね。2倍角の公式を忘れたもしくは自信が無いのであれば、図2-6-1のような図を60°に対して書きましょう。一番確実です。

先ずはσrの式のσxの係数を計算します。公式と問題と同じ方向に回転している事を先に確認します。cos230°=3/4ですね。これを満足する物は選択肢①から③のうちでは②だけです。σsのσyの係数も直ちに3/4と決まりますね。これ又②だけ正解です。同様に全てチェックして②が正解で有ると分りました。

解説を読んだ上での考察:

手早く計算出来るようにしましょう。

(2016/09/11追記)本来全ての係数を計算する必要が有りますが、急ぐ時のテクニックとして②に絞られた時点で残りのチェックは後回しにする手が有ります。

S71計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問2-5(新規)

問2-5を解き忘れていた事に気づきましたので解きます。

1分で解きました。
ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

見事に間違えました。

問題文のポイントは、「金属材料」、「公称応力-公称ひずみ曲線」、「引張試験」と「0.2%耐力」です。用語の意味を正しく表す図を特定する問題です。

では、どう考えたかを説明します。まず、簡単そうな問題なので、早く決断しなくてはと思ってました。その結果大した理由も無く、横軸上の0.2%のひずみ点から伸ばす直線(以降直線Aと呼ぶ)は縦軸に平行で無くてはならないと思いこんでしまいました。その結果真っ先に選択肢④を排除しました。

次に思ったのは、目指す交点は、直線Aと直線が公差した点でなくてはならないという事です。何となく線形弾性を思い浮かべていました。これで選択肢①を排除しました。

次に選択肢②を見ると、面積が0.2%耐力であると図から読み取れるので、面積はおかしいと思い、これも排除し、その結果選択肢③が正解であるとしました。

解説を読んだ上での考察:

ちゃんと心を落ち着けて考えようという事ですね。0.2%耐力とは、永久歪が0.2%になるような所迄塑性変形した時を降伏と見做しましょうという事ですね。永久歪ですから、一旦塑性して除荷し、荷重零の時の歪が0.2%という事です。除荷の傾きは当然ヤング率の傾きです。

S70計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問2-4(新規)

問2-4を解き忘れていた事に気づきましたので解きます。

1分で解きました。
ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のポイントは、「金属材料」、「公称応力-公称ひずみ曲線」と「引張試験」です。図中に書くべき用語を特定する問題です。

図をほんのちらと見てから、よく似た選択肢を見比べます。Aの候補2個(引張強さ又は降伏点)を見てから、改めて図のAの位置をみます。

降伏点より引張強さの方が一般に高い応力だと思います。A はBに比べて低い応力ですので、「降伏点」に決まりです。これで正解の選択肢は③か④に絞られました。次にBの候補を見ます。選択肢③と選択肢④はいずれも「引張強さ」ですので、絞り込みは出来ません。 CとDの選択肢をちらとみます。

「破断伸び」か「一様伸び」の何れかです。「一様伸び」という言葉は聞き慣れません。「破断伸び」は図中「破断」と書いて有る場所から鉛直軸下向きに沿って直線を描くとぶつかる点にDという記号が書いてありますので、Dが「破断伸び」の場所だと考えて間違いは無いと思います。

そうすると④のみが正しいという結論に達します。

解説を読んだ上での考察:

一様伸びは引張強さに対応する公称ひずみであるそうですが、「一様」という単語は一体何が「一様」なのか分りませんね。