5分半で諦めました。
ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。
問題文のポイントは、「平面問題」、「主応力」と「主応力方向」です。
最初に思いついたのは座標変換の式の事でした。式自体は覚えていませんでした。次に思いついたのは、「確か主応力は固有値を求めるんだったなあ」という事です。しかしその式の導出も無理です。
次にMohrの応力円を思いつきました。これだと朧げな知識でも何とかなりそうな気がしました。問題文を元に図2-18-1を描きました。
図2-18-1 解説を読む前に描いたMohrの応力円らしき物
最初に左の小さい円を描きました。横軸が垂直応力σ、縦軸が剪断応力τというのは覚えていました。σx=4とσy=2が円の直径となるように、かつ円の最も高い点のτの値がτxy=2に等しくなるようにしました。しかしどうもしっくり来ません。最大主応力σ1を一体どうやって決めるのでしょう。
今度は右の大きい円を描きました。σy=2とσx+σy=2+4=6で直径を作り、かつ円の最も高い点のτの値がτxy=2に等しくなるようにしました。やはり何だか変です。
ここで諦めました。
解説を読んだ上での考察:
解説では公式集に掲載されている平面応力状態での最大主応力を求める式に言及しています。
この公式集は「試験問題にも添付され、試験中に参照出来る」と標準問題集の付録の冒頭に書かれています。しかし、この式が公式問題集に書かれている事を覚えておく必要が有ります。公式集を見る事自体を思い付か無かったら悲しいです。
この公式が添付されていればMohrの応力円の出番は無さそうですね。
念の為、公式の代入にどれぐらいの時間が掛かるかやって見ましょう。平方根の記法が見づらいので、()1/2と表記しました。
σ1=(σx+σy)/2+(((σx-σy)/2)2+τxy2)1/2=(4+2)/2+(((4-2)/2)2+22)1/2=3+(1+4)1/2 = 3+(5)1/2
これで直ちに選択肢①が該当する事が分ります。しかし、これでは十分では有りません。
選択肢④:①~③のいずれでも無い
が有りますので、主応力方向とx軸の成す角ω1が正しいかどうかも判定しないと回答が確定しません。
ω1の回答の式を見ていると、tan2ω1とtanω1との関係式
tan(2ω1)=2tan(ω1)/(1-tan2(ω1)) (2-18-1)
を利用しています。残念ながら、この式は、公式集には掲載されておりません。暗記するか、知っている他の公式から導く必要が有ります。出来れば暗記しなくて済むといいですね。
Mohrの応力円の出番は無さそうと一旦は書きましたが、ω1をMohrの応力円で求めて見ましょう。
Mohrの応力円の描き方については、
http://jikosoft.com/cae/engineering/strmat05-2.html
を参照しました。図2-18-2に自分で描いたMohrの応力円を示します。
図2-18-2 解説を読む前に描いたMohrの応力円らしき物
σ-τ空間に(σx=4, τxy=2)と(σy=2, -τxy=-4)の2点を打ちます。それらを直線で結ぶと横軸と(σx+σy)/2で交差します。2点を結ぶ線分が直径と成ります。この直線と横軸の交差する角度が2ω1です。tan(2ω1)=(2-0)/(4-3)= 2です。tan(ω1)の正確な値を求めるのは、やはり式(2-18-1)を暗記するしか無いのかと一瞬思いますが、大体の値で良ければ、図2-18-2を見れば、tan(ω1)は凡そ0.5だと言う事が分ります。選択肢①のtan(ω1)は(2.236-1)/2=0.618。
選択肢④の可能性も相変わらず残りますが、公式を忘れてしまった時でも諦めずに正解を追い求めましょうと言う話です。
正攻法はやはり2倍角の定理を暗記する事ですね。