所要時間は2分以内でした。
ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。
問題文のポイントは、「2階微分f”」と「中央差分」です。後、選択肢を見ると右辺式の分母が2hの物とh2の物が有ります。
「2階微分f”」を、見事に見落としておりました。「1階微分」と思い込んでおり、分母が2hの物にのみ着目しておりました。解説を読んで初めてその事に気付きました。しかし「2階微分」に気づいていたとしても正解に辿り着けたかどうかは怪しいですね。
当然回答は間違っておりました。
解説を読んだ上での考察:
テイラー展開が出て来ます。f(x)のテイラー展開は普通「x=aの回りに」とか言う表現が必ず出て来たように思います。しかし今回の問題文には、解説にもそのような表現は出て来ません。その疑問を解くのは時間がかかりそうですので、一旦保留としておいて先に進みましょう。
O(h3)やO(h)という表現も出てきます。どうもこれは「ランダウの記号(別名オーダー記法)」と呼ぶらしいです。更に大文字のOと小文字のoと二種類有るようです。
話が少し脱線しますが、現在のインターネット時代は、このような調べものが数分で終わりますので、初学者に取っては天国のような時代ですね。その昔私が大学の1-2年生の頃は、教科書にしか書いてないし、しかもどの本を見れば書いて有るかどうかも分りませんでしたので、何となく曖昧な儘で終わらせました。小さな事ですが、こう言う事が勉学の意欲を削いだ物です。講義を担当している先生に聞けば良かったのですしょうが、何故か聞いた記憶が有りません。
話を元に戻します。以下のURLの方がWikipediaの「ランダウの記号」の項の説明より分り易いです。
解説で式(1)と式(2)を足してます。途中経過を補います。
f(x+h)+f(x-h)=2f(x)+h2f”(x)+ 2 O(h4) (3)
O(h4)の定数倍の差は無視するので、
f(x+h)+f(x-h)=2f(x)+h2f”(x)+ O(h4) (4)
更に移項して、
h2f”(x)=f(x+h)-2f(x)+f(x-h)-O(h4) (5)
-O(h4)の定数倍の差は無視するので、
h2f”(x)=f(x+h)-2f(x)+f(x-h)+O(h4) (6)
両辺をh2で割ると、
f”(x)=(f(x+h)-2f(x)+f(x-h))/h2+O(h4)/h2 (7)
参考サイトにOの外から乗除した変数をOの中に入れても良いような式変形を見つけたので、それを施して解説の式に辿り着きました。
f”(x)=(f(x+h)-2f(x)+f(x-h))/h2+O(h2) (8)
今のは正攻法ですが、選択肢③と選択肢④から素早く正解を見つける方法について考えて見ましょう。③と④との違いは只一つ。f(x)の係数が-1か-2かです。
選択肢から逆向きに式変形をすると良いかも知れません。
④の両辺にh2を掛けます。
h2f”(x) ≒f(x+h)-2f(x)+f(x-h)={f(x+h)-f(x)} + {f(x-h)-f(x)}
{f(x+h)+f(x-h)}={f(x)+h2f”(x)/2}+{f(x)+h2f”(x)/2}
③の両辺にh2を掛けます。
h2f”(x) ≒f(x+h)-f(x)+f(x-h)={f(x+h)-f(x)/2} + {f(x-h)-f(x)/2}
{f(x+h)+f(x-h)}={f(x)/2+h2f”(x)/2}+{f(x)/2+h2f”(x)/2}
するとTayler展開の時のf(x)の係数を覚えておくという話になります。
良く覚えておきましょう。