簡単CAEソフト Meshman|ADVENTURE on Cygwin インストールマニュアル

セミナー・通信講座
技術情報
SPH粒子法のご紹介 ダウンロード・購入
■1. 準備
■2. プレ
■3. ソルバ
■4. ポスト
■付録. 未定
ADVENTURE on Cygwin
インストールマニュアル

最終更新日 2004/09/30
株式会社インサイト


2.0 ADVENTURE_IO


2.0.1 ダウンロード

http://adventure.sys.t.u-tokyo.ac.jp/jp/software/

からダウンロードをお願いします。ユーザ登録が必要です。

表2-0-1ADVENTURE_IO のアーカイブ

アーカイブファイル名 AdvIO-1.1.tar.gz
バージョン 1.1
リリース日 2002/11/21

2.0.2 解凍

 コマンドは以下の通りです。

tar zxvf AdvIO-1.1.tar.gz

2.0.3 インストールマニュアル

 解凍してできたAdvIO-1.1というディレクトリにREADMEとREADME.eucJPというファイルがあります。それぞれ英語と日本語 のインストールマニュアルです。日本語マニュアルはEUCコードで書かれてますので、文字化けにご注意下さい。もしくはdoc/manual.pdfか doc/manual-jp.pdfに同様な内容のPDFマニュアルがあります。

2.0.4 インストールディレクトリの決定

デフォールトのインストール先は"${HOME}/ADVENTURE"です。${HOME}とはもしCygwinのインストールドライブがC: で、今のユーザがmiyoshiならC:\cygwin\home\miyoshiのことです。それ以外を希望する場合は次のconfigureコマンド の引数で指定します。

2.0.5 インストール

  • % cd AdvIO-1.1
  • % ./configure
  • % make
  • % mv INSTALL INSTALL.en
  • Makefileの編集
  • % make install


図2-0-1 AdvIOのconfigureその1/3


図2-0-2 AdvIOのconfigureその2/3


図2-0-3 AdvIOのconfigureその3/3


2. プレプロセッサ


2.1.0 はじめに

 プレは以下の各モジュールです。

  1. ADVENTURE_TriPatch
  2. ADVENTURE_TetMesh
  3. ADVENTURE_BCtool
  4. ADVENTURE_Metis

2.1 TriPatchのインストール

 TriPatchはIGESファイルの形状データから三角形表面パッチを作成するモジュールです。IGESファイルはI-DEAS Master Series 8とMicroCADAM V4R2(DESIGNBASE)の出力するものに対応しています。IGESのバージョンは5.3です。NURBS曲面ベースのソリッドに対応してます。

2.1.1 ダウンロード

http://adventure.sys.t.u-tokyo.ac.jp/jp/software/

からダウンロードをお願いします。ユーザ登録が必要です。Base Source Package をダウンロードしますと、Ver 1.xの最新のアーカイブが全て入手出来ます。

表2-1

アーカイブファイル名 AdvTriPatch-1.8.tar.gz
バージョン 1.8
リリース日 2003/6/20

2.1.2 解凍

 コマンドは

tar zxvf AdvTriPatch-1.8.tar.gz

です。図2-1では既にX Windowはstartxwin.shコマンドで立ち上げています。


図2-1

2.1.3 インストールマニュアル

 解凍してできたAdvTriPatch-1.8というディレクトリにINSTALLとINSTALL.eucJPというファイルがあります。それ ぞれ英語と日本語のインストールマニュアルです。日本語マニュアルはEUCコードで書かれてますので、文字化けにご注意下さい。

2.1.4 インストールディレクトリの決定

デフォールトのインストール先は"$(HOME)/ADVENTURE"です。$(HOME)とはもしCygwinのインストールドライブがC: で、今のユーザがmiyoshiならC:\cygwin\home\miyoshiのことです。それ以外を希望する場合は次のconfigureコマンド の引数で指定します。

2.1.5 インストール

  • % cd AdvTriPatch-1.8
  • % ./configure
  • % make
  • % mv INSTALL INSTALL.en
  • Makefileの編集
  • % make install

デフォールト以外のディレクトリにインストールするときは

  • % ./configure --prefix=<install_dir>

と入力して下さい。図2-2は./configureの結果です。


図2-2

次はmakeです。とっても長くWarningなど色々表示が出ますがErrorの文字が出なければ大丈夫だと思います。図2-3はその最後の部分です。


図2-3

次はmake installですが、その前にCygwinに特有な問題を回避するための操作がいくつか必要です。

(1)名前の重複

 INSTALLという英文INSTALLマニュアルがあるのですが、この名前が問題です。本来はinstallというファイル名が問題なのです が、CygwinはしょせんWindowsなので大文字と小文字を区別しません。そのためINSTALLというファイルがあると不都合があります。なんで もいいのですが、とりあえずINSTALL.enに変更しておきます。

(2)*.exeの問題

 これまた名前の問題ですが、Windowsでは実行可能なファイルはスクリプトを除いて*.exeという拡張子を持つ必要があります。そのためMakefileの中の実行形式のファイル名の拡張子を変更する必要があります。19行目から始まる

MASKMELON = ./IGES_V5.3/maskMelon
CKPATCH = ./IGES_V5.3/ckpatch
MCPACH = ./tools/mcpach/mcpach
MRPACH = ./tools/mrpach/mrpach

MASKMELON = ./IGES_V5.3/maskMelon.exe
CKPATCH = ./IGES_V5.3/ckpatch.exe
MCPACH = ./tools/mcpach/mcpach.exe
MRPACH = ./tools/mrpach/mrpach.exe

に変更します。 ADVENTURE_TriPatchはスクリプトなので.exeは不要です。

 make installコマンドを実行します。この操作の実行結果を図2-4に示します。


図2-4

 この操作により~/ADVENTURE/bin/に以下の5ファイルが作成されます。

  • ADVENTURE_TriPatch
  • ckpatch.exe
  • maskMelon.exe
  • mcpach.exe
  • mrpach.exe

 また~/ADVENTURE/doc/AdvTriPatch/にマニュアル等7ファイルがコピーされます。

2.1.6 サンプルの実行

 サンプルデータは解凍してできたAdvTriPatch-1.8の下のsampl_dataというディレクトリにあります。(図2-5)


図2-5

 適当なディレクトリにデータをコピーしてADVENTURE_TriPatchを実行します。

コマンド名 入力ファイル 出力ファイル
ADVENTURE_TriPatch *.igs, *.ptn *.pcm, *.pcg, *_c_mcp.wrl

(1)sample01

  • % ADVENTURE_TriPatch adv_mat_sample01 adv_mat_sample01(IGESファイルが先で節点密度ファイルが後です)

 実行結果です。尻切れです。(図2-6)


図2-6

生成された表面パッチのVRMLファイルをVRMLViewで表示しました。(図2-7)


図2-7 adv_mat_sample01

(2)sample02

  • % ADVENTURE_TriPatch adv_mat_sample02 adv_mat_sample02(IGESファイルが先で節点密度ファイルが後です)

図2-8に生成された表面パッチのVRMLファイルを示します。sample01との違いが分かりません。


図2-8 adv_mat_sample02

(3)data01

  • % ADVENTURE_TriPatch adventure_manual_data01 adventure_manual_data01

図2-9に生成された表面パッチのVRMLファイルを示します。L字形状です。


図2-9 adventure_manual_data01

(4)data02

  • % ADVENTURE_TriPatch adventure_manual_data02 adventure_manual_data02

図2-10に生成された表面パッチのVRMLファイルを示します。直方体です。節点密度の分布がよく分ります。


図2-10 adventure_manual_data02

2.2 TetMeshのインストール

AdvTetMesh-0.9bは三角形表面パッチを入力ファイルとして表面パッチの修正と四面体メッシュ生成を行うモジュールです。次の4つのコマンドに別れています。

番号 名称 機能
1 TetMesh_P 表面パッチの修正
2 TetMesh_M 四面体1次要素メッシュ生成
3 TetMesh_S 10節点四面体二次要素への変換
4 TetMesh_E 四面体形状評価

2.2.1 ダウンロード

表2-2

アーカイブファイル名 AdvTetMesh-0.9b.tar.gz
バージョン 0.9b
リリース日 2003/4/17

2.2.2 解凍

解凍です。尻切れです。(図2-11)


図2-11

2.2.3 インストールマニュアル

 解凍してできたAdvTetMesh-0.9bというディレクトリにINSTALLとINSTALL.JPというファイルがあります。それぞれ英語と日本語のインストールマニュアルです。日本語マニュアルはEUCコードで書かれてますので、文字化けにご注意下さい。

2.2.4 インストールディレクトリの決定

 AdvTriPatchのインストールディレクトリと同じところに指定して下さい。

2.2.5 インストール

2.2.5.1 TetMesh_P

 TetMesh_PはFortran90で書かれておりますが、そのWindows版は配布パッケージの中に既に用意されております。従ってコン パイルは不要です。解凍ディレクトリの下にbinというディレクトリがありますが、その中にあるadvtmesh9p_win.exeというファイルが実 行形式です。これはCygwinではなく、Windowsネイティブでコンパイルされております。こちらをインストールディレクトリに
advtmesh9p.exe
と言う名前でコピーしてください。

2.2.5.2 TetMesh_M

 TetMesh_Mはgcc2ベースで開発されているため、Makefileの修正が必要となります。22行目から始まるところを修正します。

#  ------------------------ for Linux g++
CXX     = g++ 
CXXFLAGS= -Wall -O
LDFLAGS = -static

を以下のようにコメント化します。

#  ------------------------ for Linux g++
#CXX     = g++ 
#CXXFLAGS= -Wall -O
#LDFLAGS = -static

新たに、for Cygwin g++を追記します。

#  ------------------------ for Cygwin g++
CXX     = gcc-2 
CXXFLAGS= -Wall -O
LDFLAGS = -static

44行目(オリジナルの行番号)のSLIBも変更が必要です。

変更前

SLIB  = -lm

変更後

SLIB  = -lm -lstdc++-2

%make

を実行します。実行結果の画面を図2-12に示します。


図2-12

%make install

を実行します(図2-13)。


図2-13

ちゃんとadvtmesh9m.exeとgo9mがインストールされました。(図2-14)


図2-14

2.2.5.3 TetMesh_S

 TetMesh_Sもgcc2ベースで開発されているため、Makefileの修正が必要となります。22行目と36行目をTetMesh_Mと全く同じように修正します。

 %make

を実行します。コンパイルに成功しました(図2-15)。


図2-15

%make install

を実行します(図2-16)。


図2-16

ちゃんとadvtmesh9s.exeとgo9sがインストールされました。(図2-17)


図2-17

2.2.5.4 TetMesh_E

 TetMesh_Eもgcc2ベースで開発されているため、Makefileの修正が必要となります。22行目と35行目をTetMesh_Mと全く同じように修正します。

%make

を実行します。コンパイルに成功しました(図2-18)。


図2-18

%make install

を実行します(図2-19)。


図2-19

ちゃんとadvtmesh9e.exeとgo9eがインストールされました。(図2-20)


図2-20

2.2.6 サンプルの実行

 サンプルデータは解凍してできたAdvTetMesh-0.9bの下のsampl_dataというディレクトリにあります。(図2-21)


図2-21

 適当なディレクトリにデータをコピーしてadvtmesh9pなどを実行します。

コマンド名 入力ファイル 出力ファイル
advtmesh9p *.pcm, *.ptn *c.pcc, *c.ptn, *_c.wrl
advtmesh9m *c.pcc, *c.ptn *c.msh, *c_e.wrl, *c_n.wrl
advtmesh9s *c.msh *cs.msh
advtmesh9e

(1)PDIV

コマンド
advtmesh9p PDIV -d -p
advtmesh9m PDIVc -p
advtmesh9s PDIVc
advtmesh9e PDIVcs.msh

図2-22にadvtmesh9p の実行の様子を途中まで示します。


図2-22 advtmesh9p

元のPDIV.pcmを図2-23に表示してみました。


図2-23 PDIV.pcm

図2-24にadvtmesh9m の実行の様子を途中まで示します。


図2-24

PDIVc_n.wrlを図2-25に表示しました。


図2-25 PDIVc_n.wrl

図2-26にadvtmesh9s の実行の様子を途中まで示します。


図2-26 advtmesh9s

図2-27にadvtmesh9eによるメッシュ評価 の実行の様子の終わりの方を示します。


図2-27


このページの内容に関するご質問はこちらまで。

作成者: 株式会社インサイト 三好昭生
Insight
info(at)meshman.jp 050-8885-4787
スカイプでのお問合せ
akio_miyoshi
株式会社 インサイト
Copyright (c) Insight Inc, 2000-2008 All Right Reserved.