ベンチャー企業論-目次
■ 日本のベンチャー企業の歴史と現状
■ アメリカのベンチャー企業の歴史と現状
■ ベンチャー企業の起業戦略
■ ベンチャー・ファイナンスの現状と展望
■ ベンチャー企業の成長への戦略
■ ベンチャー企業と株式公開
■ ベンチャー企業と産業・地域
■ ケーススタディ:アメリカのベンチャー企業
■ ケーススタディ:日本のベンチャー企業
■ ベンチャー企業の将来
大企業体制と大量生産の終焉
■ 国内市場の飽和
■ 環境問題の意識の高揚と大量生産、使い捨て文化への反省
■ 円高と国内人件費の高騰による日本製品の価格競争力の低下
今後の産業のあり方
■ 変革の時代の新しい事業は極めて多様に展開していく
■ 量産製品による産業の発展がみられなくなる
■ 製品よりソフトウェア、コンテンツに比重が移る
■ ハードウェアとしての革新技術、大型技術が少なく、その役割が小さくなる
■ 例:トランジスタ、VTR
■ 応用開拓による技術の進展が起きる
■ 大企業、大組織が行き詰まる
ベンチャー企業が有利に
■ 機動性が大企業に勝る
■ 多様な小さな市場の開拓にはベンチャー企業が向いている
■ 小規模な会社なので市場が小さくても良い
■ ハード、ソフト、サービス等の多様な事業形態が混在し組み合わされる新しい産業形態
■ 柔軟性をもつベンチャー企業が適している。
■ 生産委託などの選択肢が広い
■ 斬新なアイデア、広い応用へのアイデアを生み出しやすい
シリコンバレーの地域ネットワーク
■ 形式にとらわれない風土
■ 企業の垣を超えた技術者コミュニティの形成
■ 高い転職率
■ シリコンバレーへの忠誠心 技術の進歩と仲間に対する忠誠心
■ 専門家、専門企業のネットワーク
■ 弁護士、会計事務所、市場調査会社、部品メーカ
■ 起業経験を持つベンチャーキャピタリスト
ベンチャー企業の8つの成功要因
■ ユニークな製品を開発して起業
■ 創業経営者の判断力、力量と理想が卓越
■ 創業者の理想と信念に引き込まれて協力するパートナーの登場
■ ニーズをしっかりと把握し、ユーザ層を当初から確実につかんだ
■ ユーザとの緊密な関係を保ち、常にユーザニーズに答える製品開発を継続
■ 優秀で意欲ある技術者を集め、のびのびと開発を進めさせる
■ フラットな組織、プロジェクト・チーム制等自由な活動で能力を十分に引き出すマネジメント
■ 外部との密な連携。生産外部委託。研究開発、販売協力。
ケーススタディ-オークネット(1)
■ 概要
■ 現物なしで情報のみによる中古車のオークション(1984)
■ メリットは中古車を会場に運ぶ手間不要。売れなくても持ち帰り不要。会場に詰める必要なし。
■ システム
■ レーザディスクに中古車の写真情報を納めて宅配便で中古車業者に送付。
■ その他の情報はfaxで送る。
■ 端末を操作してオークションに参加。
■ 出品される全ての中古者を自社の検査員が細部にわたり格付け。検査員も養成。
ケーススタディ-オークネット(2)
■ ブレークスルー
■ 全国のオークションを取り仕切る日本中古車販売連合会が強く反対。圧力に負けず全国を説得して回り560の業者を 確保。
■ レーザディスク1000枚の作成に一ヶ月かかると言われたものを、2日で作ってもらえるようメーカを説得。
■ 1989民間の通信衛星打ち上げと伴に写真の送付を通信衛星に変更。コスト低下。
■ 結果
■ 2年で売上10億円。
■ 7年で売上41億円。経常利益9億円。
■ 10年で売上高60億円。経常利益18億円。
ケーススタディ-オークネット(3)
■ 創業者について
■ 東京理科大理学部。団体職員。
■ 新聞の3行広告で自分の車を売る。反響の大きさに中古車販売のサイドビジネス開始。
■ 2年後会社設立。
■ 起業志向強く、すぐ実行。
■ 中古車販売を通じて、顧客指向が強まる。■ 信念。
■ クレームには素直に反省し、対応する柔軟性。
■ サービス業だが、技術重視。
ケーススタディ-オークネット(4)
成功の要因
■ システムを低コストで作った。
■ 大手電機メーカの見積もりが高すぎると、自社開発
■ コンピュータ・システム技術者を抱えていた
■ 情報化を思いついた時点でコンピュータの知識がないためまず中古コンピュータ販売を開始
■ 検査員の制度を確立した。
■ 顧客の購入の判断基準を中古車販売経験から熟知
■ 情報の信頼性
■ 開業前に検査員の教育
■ 中古車オークションへの参加がゲーム感覚で楽しい。
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